デジタルエンジニアリング部 所属 エンジニアリング 担当 浮間 勤務
2016年新卒入社
化学系 専攻
入社の動機・経緯
訪問した企業の中で、群を抜く社員の真面目さに魅かれました
学生時代に専攻していたのは化学工学です。化学工学は特定の装置の中で物質の状態や組成を変化させ、製品を作る行程を最適化させる学問ですが、最近ではバイオプロセスや廃棄物リサイクルなどもテーマとなっています。
私は土壌中の微生物を利用して放射性物質を安価に回収する方法を研究していました。学生時代に起きた東日本大震災の衝撃もあって、せっかくなら社会貢献のできる研究をやりたいと思っていました。
就職では製薬会社もしくは食品会社と決めていました。説明会での社員の方々の印象がすばらしかったからです。
訪問した企業の中で、群を抜く真面目さがあり、学生の些細な質問にも、ものすごく真摯に答えてくれるので、「なんて良い会社なんだ」と思いました。
現在の所属部署・役割
何もわからず現場へ。実践の中で設計やエンジニアリングを身につけていきました
私は入社以来、エンジニアリングの仕事をしており、現在は新設のDE(デジタルエンジニアリング)部に所属しています。
入社後、最初からいきなり、浮間工場の建設現場、何十人という先輩が働く中、右も左もわからず、図面も読めず、という状態からスタート。
しかし面倒見の良い先輩たちが多かったので、思い立った時にすぐ尋ねては教えてもらうことを繰り返し、実践の中で設計やエンジニアリングを身につけていきました。ようやく仕事に慣れて来た3年目には、一つの生産設備を導入するという大きなプロジェクトのリーダーを任されました。
自分の業務・やりがい
数々のトラブルを解決し、ようやく建物が完成したときの喜び
エンジニアリングの仕事は基本的に次のように進みます。まず製造や開発の部署に、その設備で何を成し遂げたいのか、どのような建物・設備が欲しいのかなどを聞き、情報を集めます。
その要望を整理し、コンセプトとして、建設会社やエンジニアリング会社に伝えるとともに、更に情報を集め、最初の概念的な要望を具体的かつ詳細にしていきます。
設計に入ったら、要望を仕様に落としこみ、またコストや期間のシミュレーションを行います。実際に建築工事に入ると、進捗管理、トラブル対応などを行います。
この仕事は規模が大きく、時間もかかるのが特徴。数々のトラブルを一つひとつ解決し、ようやく建物が完成したときの喜びは非常に大きいですね。
一つの建物には4、5年の年月を要するため、完成した時には大きな達成感と共に最高にハッピーな1日が到来します。
リーダーとして、建物を作る目的を明確にし、メンバー全員に伝えています
現在、新規の工場建設のプロジェクト管理をしています。品質、コスト、スケジュールの3要件のバランスを保ちながら、新規の製法や、デジタルやロボットの技術を導入する数100億円規模の工場を、4、5年かけて、建設する仕事です。
大変なのは50人ほどの参加メンバーのコミュニケーションです。何か問題があったとき、メンバーが一人で抱えこむようなことがないようにしたいと思っています。
リーダーとして意識しているのは「何のためにこの建物を作るのか」という目的を明確にして全員に伝えること。これを常日頃から大切にしています。目的を理解して業務に取組むことで主体的かつ高いモチベーションで業務に携われると考えています。
大規模プロジェクトだけにコスト面の悩みも少なくありません。為替変動が激しい時もあるため、海外から輸入するバイオ原薬関連装置や原材料資材の価格の変化にも敏感になります。
代替手段を検討することもありますが、決定的な解決策にはつながりません。世界のニュースをドキドキしながら観る日々が続いています。
展望とメッセージ
苦労して建設した工場から医薬品が出てくるわけですから、供給や上市のことを聞くと、微力ながら「自分も貢献できたな」と思えるのはうれしいことです。その意味で医薬品工場を建設するエンジニアはロマンのある仕事です。
また、いつになっても新しい技術に触れられることもこの仕事の魅力だと思います。新しい技術は欧米から始まることも多いので、それに遅れないようにすることも大切です。そうした状況の中で、将来は国際的に働ける人財にならなくては、と思うことが多くなりました。
私が入社時に感じた当社の真面目さは今も変わりません。ご自身も真面目だと思っている人にとっては、とても働きやすい会社だと思います。その一方で、挑戦しようと志せば、どんどん挑戦する機会を与えてくれる会社でもあります。真面目で挑戦意欲の高い方と一緒に働けることを楽しみしています。
※担当・勤務先は取材時(2022年10月)