デジタル、エンジニアリング、環境機能を融合してデジタルプラントを実現 デジタルエンジニアリング部

デジタル、エンジニアリング、環境の3つの機能から生み出す新たなる価値

デジタル(DX)、エンジニアリング(機械や建設などの技術)、環境(環境保全や省エネルギー)の3機能を部門横断的に手がけています。
これらは今後の地球環境の維持、生産性、品質や信頼性の向上、働き方改革に欠かせない機能であり、技術、制度、人財、投資など、あらゆる面で充実させていきます。

デジタル、エンジニアリング、環境の3つの機能から生み出す新たなる価値、デジタルエンジニアリング部を示す図

将来の理想の工場、デジタルプラントを描き、実現に取り組む

デジタルとロボティクス等のエンジニアリングにより、繰り返し行う作業の自動化を進め、より創造的でより付加価値の高い仕事へシフトすることで、従業員が成長を実感できる職場を目指します。
エンジニアリングは、新プラントの建設や既存プラントの整備増強に欠かせません。また環境機能は私たちがこの地球上で事業を展開する限り社会的責任を果たすためにはなくてはならないものです。
重視しているのはこれらの3機能をいかに組み合わせて新たな価値を創造していくかです。
2020年に中外製薬が掲げた「Chugai Digital Vision 2030」を受けて、当社では将来の理想の工場を「デジタルプラント」として描き、これをデジタル、エンジニアリング、環境機能を融合して実現することを目指しています。
デジタルプラント構想は3段階で進め、浮間工場にパイロット導入し、効果を検証します。工場にデジタル技術を導入し、製造工程や品質試験の直接作業のみでなく間接作業を含めて自動化し、加えて自動化によって得られる莫大なデータを活用することで最適な製造条件の探索、人員の配置、設備の予知保全などの実現を目指します。
また従来はラインごとに生産管理の方法や手順も異なっていましたが、デジタル技術により標準化することでマルチタレント化を進め迅速に多種類の製品を生産できる体制づくりを目指しています。
環境面では「中期環境目標2030」を掲げ、工場のエネルギー消費の全体像をリアルタイムに把握することにより、効果的な対策を講じるなどの取り組みをしています。
中外製薬グループはCO2削減をはじめとする11項目の環境目標について、グローバル基準の極めて高い目標を掲げており、その実現に向けた取り組みをしていきます。

デジタルによる業務改革とエンジニアリング、環境機能による製造能力増強を実現し新薬開発へ向け更なる高みへ

医薬品製造のトップランナーをめざし、DXを進め、新薬の複数同時開発に向けた新プラントを拡充 デジタルエンジニアリング部 部長 倉林 昭

デジタルエンジニアリング部は新設の部署であり、関連部署と連携して、これからの医薬品製造を変えていく使命を担っています。
2030年までに中外製薬グループ史上かつてない大規模な設備拡充やデジタル投資のプロジェクトが複数予定されています。
デジタル化することで間接業務の時間を削減できるという特徴があります。また当社の医薬品は海外でも販売されるため、各国の規制に迅速に対応しなくてはなりませんが、これにもデジタル化は欠かせません。

新薬を複数同時に開発するためには、新たなモダリティとしての中分子医薬品製造を担う新プラントおよび従来のバイオ医薬品製造能力を拡充するための新プラントの稼働が必要になります。
これら新プラントは、グローバル基準の環境対策機能と世界最先端の医薬品製造技術を備えたものを目指しております。
中外製薬の新薬を待っている患者さんの期待に応え、医薬品製造のトップランナーとして勝ち抜くためにも、デジタル、エンジニアリング、環境技術を統合し、未来を創造していきます。

※モダリティ: 低分子薬、中分子薬、抗体医薬を含む蛋白質医薬、核酸医薬、細胞医薬、再生医療といった治療手段

※肩書き、役職等は取材時(2022年8月)のものとなります。

中外製薬グループでの中外製薬工業の役割

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