固形製剤製造 担当 藤枝工場製造グループ 所属 藤枝勤務 2017年新卒入社 化学系 専攻

藤枝工場製造グループ 所属 固形製剤製造 担当 藤枝 勤務

2017年新卒入社
化学系 専攻

入社の動機・経緯

宇都宮工場のインターンを経験、中外製薬工業で働く人たちの人間関係の良さに触れました

学生時代は化学を専攻していましたが、途中で物質系と生物系のコースに分かれるため生物系を選択し、卒業研究ではタンパク質に関する研究を行いました。就職活動では製薬系企業を目指しました。
製薬系企業は一般に、ジェネリック系企業は低価格で医薬品を普及させることで、新薬系企業は新しい医薬品や治療法を世に送り出すことで、患者さんに貢献していると言われます。どちらにも価値がありますが、私は新しいことへのチャレンジが魅力的だと感じていました。
その中で中外製薬工業を志望した理由は、宇都宮工場でのインターンの経験が大きかったですね。製造ラインの見学や簡単な環境試験を体験しましたが、何より社員の方にすれ違うたびに挨拶されるなど、人の優しさ、雰囲気の良さをすごく感じました。就職にあたっては、会社の人間関係がすごく重要だと思っていたため、迷わず中外製薬工業を志望しました。

現在の所属部署・役割

固形製剤製造

若手の多いチームで、固形製剤の造粒工程に取り組む

入社後、藤枝工場の製造グループに配属され、これまで異動なく仕事をしています。藤枝工場では合成原薬と固形製剤を生産していますが、私は固形製剤の造粒工程を担当しています。私のグループには20名弱が所属しており、20代、30代の若手メンバーが多く、年齢関係なく気兼ねなく話せる雰囲気の職場です。
一般に固形製剤は、

  1. 秤量(粉の量をはかる)
  2. 造粒(粉を顆粒状にする)
  3. 混合(薬効成分を均質にするとともに、成形しやすくために顆粒に粉を混ぜる)
  4. 成形(カプセルや錠剤の形状に加工する)
  5. 検査(重量や外観を検査する)

の工程を経て製品化されます。
私が担当する造粒工程では、粉を攪拌させながら結合剤(液体)を噴霧し練って顆粒状にする攪拌造粒製法と、粉を流動させながら結合剤を噴霧する流動層造粒製法という二つの手法を使い分けています。
主に私が製造している医薬品は、カプセル剤と錠剤の剤形が異なる四つの製品です。

自分の業務・やりがい

藤枝工場製造グループ 所属 藤枝勤務 2017年新卒入社 化学系 専攻

トラブルを乗り越え、製品化できたのはチームの力

医薬品の製造は確立された手順に従って行いますが、造粒工程で難しいのは確認すべきパラメータが多いこと、また、粉に水を噴霧すると物性が変わってしまうためにやり直しがきかないことです。

設備内に送る空気の温度や量、噴霧する液体の量、滴下の速度などさまざまな重要パラメータがあり、最初の頃は理解するのにかなりの時間を要しました。
製造にトラブルは付き物ですが、一人で作業をすることはほとんどなく、困った時には周囲のメンバーに助けてもらえるのはうれしいところです。
あるとき、流動がうまく進まずに粉がムラになってしまうトラブルが起こったことがあります。普段はまずないことなのですが、この時は緊急事態であったため、私と先輩2人で夜遅くまでトラブル解消に努め、翌日に他のメンバーへ引き継ぎ無事に製品化することができました。こうしたメンバー全員で一致団結してトラブルを乗り越えられる経験ができることもやりがいの一つです。
あらためて製造グループでの「チーム力」の重要性を実感するとともに、製造をやりとげた時の達成感はとても感慨深いものがあります。

開発品の製法検討に携わることで、これまでの仕事を根本から理解

入社4年目からは開発品の製法検討にも携わっています。商用製造では確立した技術や手順に従って製造すればよいのですが、開発品は処方や製法を自分たちで検討しながら決めていくため、答えのない難しさやおもしろさがあります。
処方や製法は中外製薬の製剤研究部が主導して開発していきますが、藤枝工場の設備にマッチした製造条件を模索するのは我々製造グループがリードしていきます。そのため、中外製薬の製剤研究部、当社の生産技術研究部、生産QA部、品質研究部などの担当者の方たちと情報交換や活発な議論を行い検討に取り組んでいます。開発品の製法検討に携わることで、造粒工程での各種パラメータの重要性など、これまで商用製造で学んで来た仕事の意味がより明確になりました。
どのようにして条件を設定するのか、なぜそのような作り方をするのかなど、根本的なところから理解することができ、非常におもしろく感じました。

展望とメッセージ

新しい視点や発想が活きる、チャレンジさせてくれる会社

入社してから感じたのは、想像以上に仕事が機械化、自動化されていることです。それまで私は機械にはあまり触れたことがなく、工具の使い方も知らなかったので最初の頃はとまどいました。
また、デスクワークも意外と多くあります。製造作業とは別に、私が担当している業務の一つに教育管理があります。作業者が一人前になるまでに必要な認定取得や、そのための教育の管理です。こうした管理も将来はデジタル化される予定で、今後はそのための知識も身につけなくてはならないでしょう。
当社の良さは若手やベテランに関わらず誰にでも積極的にチャレンジさせてくれる風土です。「造粒」という言葉すら知らなかった私が、四年目にして開発品の製造まで任せてもらえたことは驚きであり、喜びです。新卒であれキャリア入社であれ、これから入社される方は、ぜひ新しい視点や発想を持ちこんで、積極的にチャレンジして欲しいですね。
もうひとつ、産休・育休、時短勤務などの制度が充実していることを付け加えたいですね。周囲の同僚や先輩を見ても、家庭を持っても働きやすい会社であることがよく分かります。たくさんの女性に入社して欲しいと思います。

※担当・勤務先は取材時(2022年10月)

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