2025年03月04日

藤枝工場「後期開発および初期生産用合成原薬製造棟(FJ3)」の竣工

 中外製薬工業株式会社(本社:東京、代表取締役社長:鎌田 謙次)は、静岡県藤枝市にある藤枝工場で建設を進めてきました「後期開発および初期生産用合成原薬製造棟(FJ3)」が完成し、2025年1月29日に竣工式を執り行いましたことをお知らせします。

FJ3建設の背景と目的

 中外製薬グループが低分子、抗体に続く第3のモダリティとして注力している中分子医薬品をいち早く患者さんのもとに届けるためには、新薬候補品の原薬を初期臨床開発から初期商用まで連続的に速やかに供給することが重要です。しかし、高い薬理活性を示す中分子医薬品の原薬を大量に製造できる設備は、世界的に限られています。この課題に対応するため、初期開発用原薬製造棟であるFJ2(2022年竣工)に続き、後期開発から初期生産までの複数の高薬理活性原薬供給を担うFJ3を建設しました。これにより、一貫した自社供給体制が確立され、自社によるシームレスな開発から、生産までの中分子原薬開発・供給と複数の高薬理活性原薬を同時に供給が可能となり、革新的な新薬の開発と上市を支える製造基盤が強化されます。

 FJ3では高薬理活性原薬の大規模合成を実現するため、高度な封じ込め技術および製造プロセスの自動化による省力化と生産性向上を追求しております。さらに、ノンフロン設計などの環境負荷低減策を講じるとともに、災害や事故を想定した高度な安全対策を取り入れた次世代医薬品製造プラントを実現しました。

代表取締役社長 鎌田謙次のコメント

 このたび藤枝工場に新たにFJ3が加わることで、当社の製造能力はさらなる飛躍を遂げることとなります。FJ3は、当社が目指す生産機能のトップランナーに相応しい製薬機能の実現のため、高度な生産技術に対応するだけでなく、製造プロセスの自動化を通じた省力化と生産性向上を追求するとともに、環境・作業者の安全にも徹底的に配慮した世界水準の生産設備を目指した設計となっています。FJ3を通じて製造した革新的な医薬品を一日も早く世界中の患者さんにお届けできるよう、引き続き全社一丸となって取り組んでまいります。

【竣工式の様子】

FJ3概要

名称 後期開発および初期生産用合成原薬製造棟(FJ3)
所在地 静岡県藤枝市高柳2500
建築面積 2,205m2 (鉄骨造5階建 免震構造)
延床面積 10,489m2

【FJ3外観】

【FJ3内部の様子】

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