生産機能のトップランナーへの道のり 中外製薬工業の歩み
2つの戦略軸「つくる力」と「支える力」
中外製薬グループの生産機能を担う中外製薬工業は、医薬品を「確実に届ける」という使命のもと、品質と安定供給を磨き続けてきました。
中外製薬工業の歩みを、①工場で安定的に生産する「つくる力」と、②品質・供給を「支える力」(仕組みや体制)の2つの軸で振り返ります。
つくる力
創業以来、生産設備の拡充、製造技術の高度化・専門技術化、さらに中外製薬の研究開発部門との連携、各時代の最新技術の活用など、医薬品を安定的に生産する「つくる力」を発展させてきました。
支える力
医薬品を迅速に市場に送り出し、確実に患者さんに届けるための施策や手法、さらに組織改革や制度設計、労働環境の改善、人員の意識改革なども加えた、品質・供給を「支える力」(仕組みや体制)を築き上げてきました。
[ Phase12006~2012 ]
生産基盤の確立と
グローバル化への挑戦
医薬品製造の専門性を高め、生産の高度化とスピード向上に取り組んだ時代
つくる力の基盤形成
生産技術・設備を整え、
安定した医薬品生産を支える体制を構築
- 中外製薬の生産機能としての役割を明確化
- 生産技術・設備の整備と高度化
- 工場ごとの役割分担による生産体制の確立
支える力の基礎確立
QCDSMを軸に、
生産を支える運営・管理の仕組みを整備
- QCDSMを経営指針として定着
- 安定生産・安定供給を支える運営体制
- 規制当局対応を通じた知見の蓄積
[ Phase22013~2020 ]
開発との連携強化と
生産機能の拡張
開発との連携を深め、グローバル市場を見据えた高速上市と安定供給を支える生産機能を広げた時代
つくる力の拡張
開発段階との接続を強め、
生産機能を進化
- 開発段階への関与拡大
- 品質設計・分析機能の強化
- エンジニアリング機能の内製化
支える力の拡大
安定供給を維持しつつ、
開発支援へ役割を拡張
- 商用生産の安定供給を継続
- 開発支援による高速上市への貢献
- 需要変動や社会環境変化への柔軟な対応
[ Phase32021~Future ]
次世代に向けた
生産基盤と組織の進化
多様なモダリティに対応し、世界の人々から必要とされる生産機能のトップランナーを目指す時代
次世代のつくる力へ
多様なモダリティに対応する
生産基盤を整備
- 新たなモダリティへの対応力強化
- 次世代生産インフラの整備
- 国際的な評価の獲得
組織と文化で支える力
将来像を定め、
変革を継続する仕組みを構築
- CPMC-2030将来像と指標の策定
- 社員の挑戦を支える仕組み
- 品質文化の定着
[ Future -これからの10年- ]
技術・設備・デジタル・人を統合し、
品質とスピードを両立する生産機能(つくる力と支える力)を高度化し、
生産機能のトップランナーを目指す
これからの10年、中外製薬工業は「最速の開発スピードと信頼の品質」の両立を追求し、生産機能のトップランナー像の実現に向けて歩みを進めていきます。
革新的医薬品を待つ世界の人々の期待に応え続けられるよう、たゆまぬ改善と挑戦を重ねながら、生産機能を磨き、進化し続けます。
その実現に向け、私たちは「正確で信頼できる品質」「製造から患者さんまでの期間短縮」「一刻も早い新薬提供」「安定供給による価値向上」「人の成長による製造強化」という5つの視点を、部署や役割を越えて共有し、日々の判断と改善の軸に据えています。
そして、技術力・現場力・価値創造力という強みを磨き続けながら、技術・設備・デジタル・人を“統合して活かす”ことで、変化の激しい外部環境の中でも、品質とスピードを両立できる力を積み上げていきます。
次世代製造拠点の整備は、その力を“統合して発揮する”ための土台づくりです。
安定供給という使命を軸に、価値創造への挑戦を重ねながら、次の10年へ歩みを進めます。
つくる力
支える力
中外製薬工業設立
分社化により、中外製薬の商用品の生産機能を担う企業として誕生
宇都宮・浮間・藤枝・鎌倉の4工場体制で事業を開始
技能認定制度 導入
製造技術者のスキル評価と育成体系を確立し、人財育成の基盤を構築
中外製薬製薬本部への編入
中外製薬の開発機能と中外製薬工業の生産機能の連携体制整備。併せて、労働組合(CMU)設立
中外製薬のヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」米国で承認
生産戦略に基づき、鎌倉工場を閉鎖
東日本大震災への対応
被災した宇都宮工場に対し、全社を挙げた支援による早期復旧と代替供給先の確保により安定供給を維持

開発型工場の実現に向けて、治験薬の受託製造を開始
PQS(医薬品品質システム)の導入
世界中に中外製薬工業が造った製品を届けるため、グローバル基準の品質保証体制を強化
宇都宮工場・トレイフィラーライン竣工
「高速上市・複数品目同時開発」に対応できるよう、多品種少量型で多様な材質・形状シリンジに対応可能な製剤ラインを導入

中外製薬工業が開発の一部を担った、中外製薬の抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「アレセンサ」が米国で承認取得
「品質研究部」発足
開発型工場を目指し、中外製薬工業内に、工場の品質管理機能と開発の分析機能を統合した品質研究部を発足、開発段階の分析・品質設計機能を中外製薬工業が保有
工場へのフレックスタイム制度導入
従業員にとって、より働きやすい環境を提供すべく、当時としては珍しい工場でのフレックスタイム制度を導入
CPMC創立10周年
創業以来の取り組みを振り返り、開発型工場への変革に向けた次なる歩みを確認
中外製薬工業が開発の一部を担った、中外製薬創製品「ヘムライブラ」のグローバル上市・増産対応
中外製薬からのエンジニアリング機能の移管
開発スピードと安定生産を両立するため、設備の計画・設計・導入から保全までを一体で担うエンジニアリング機能を中外製薬工業に集約
成熟機能の外製化、新規領域へ社内リソースをシフト
既存品や検査・包装業務などの成熟領域から計画的に撤退・外製化し、社内リソースを「新規領域(高付加価値な開発・生産)」へ集中
クオリティカルチャー醸成を推進するための全社プロジェクト始動
COVID-19パンデミック対応
緊急事態宣言下での生産継続、アクテムラ・ロナプリーブ等のCOVID-19治療薬の安定供給を確保
組織再編による専門機能の新設・強化
生産技術研究部(MSAT)、生産QA部、デジタルエンジニアリング部を新設し、専門機能を強化
2030年 私たちの未来戦略と変革への指標(ポーラスター)を制定
2030年までに生産機能のトップランナーとなるためにミッションを改定し、全従業員参加型ワークショップ等で浸透活動を展開

藤枝工場・合成原薬製造棟「FJ2」のISPE FOYA受賞
藤枝工場の低・中分子合成原薬製造棟「FJ2」が、国際製薬技術協会(ISPE)の年間優秀施設賞(FOYA)をInnovation部門で受賞

浮間工場・バイオ原薬製造棟「UK4」竣工
開発スピードの更なる加速を目指し、初期開発用バイオ原薬製造棟を竣工
「ASPIRE」導入プロジェクト推進
データ駆動型生産への転換。デジタル生産業務変革による生産性向上
浮間工場・バイオ原薬製造棟「UK4」のISPE FOYA受賞
浮間工場のバイオ原薬製造棟「UK4」が、国際製薬技術協会(ISPE)の年間優秀施設賞(FOYA)をSocial Impact部門で受賞

執行役員制度の導入によるガバナンス強化
藤枝工場・後期開発および初期生産用合成原薬製造棟「FJ3」竣工
中分子医薬品原薬の開発から商用生産までのシームレスな自社製造基盤を強化

静岡鉄道ラッピングトレイン運行(2024年11月~2025年11月)

従業員の主体性の発揮を支援するジョブポスティング制度の導入
宇都宮工場・次世代バイオ原薬製造棟「UT3」竣工
灌流培養など連続生産技術を一部実装、中後期治験から初期商用の供給基盤を強化

宇都宮ライトレール(LRT)ラッピングトレイン運行(2026年5月~11月)

藤枝工場・合成原薬製造棟「FJ3」のISPE FOYA受賞
藤枝工場の低・中分子合成原薬製造棟「FJ3」が、国際製薬技術協会(ISPE)の年間優秀施設賞(FOYA)をHonorable Mention部門で受賞



